映画「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」 [その他]

昨日、映画を観てきました。

すでにご覧の方もいらっしゃるかもしれませんが、
「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」
犬猫人間.jpg

前作、「犬と猫と人間と」も観て、重くなりがちなテーマを軽妙にまとめる監督の手腕に、良いドキュメンタリーを作る人だな~と思っていた。
その監督、飯田基晴氏が、今回はプロデューサーを務め、
彼の弟子(?)である宍戸大裕氏が監督を務めた。

前作では動物愛護にとりたてて興味があったわけではない監督が、
ひょんなことから人間の都合で処分されていく犬や猫の実態、
そんな動物たちを保護しようと奔走する人々を撮り始めていく。
もともと‘動物愛護’な人ではない監督の、少しひいた目線が、
私にとっては、とてもフィットした映画だった。

だから今回の映画も期待していた。

期待は裏切られなかった。

今回の映画の監督も、はじめは故郷の宮城で、あの震災を生き抜いた人々を取材しようと考えていた。
しかし、ひょんなことから石巻の動物愛護団体の人と知り合い、
やがて福島の犬や猫、さらに原発警戒区域に取り残された牛たちに出会い、
動物たちを取り巻く人間へのさまざまな想いを募らせてゆく。

何が正しくて、何が正しくないのか?

震災後、福島に何度も足を運ぶ中で、私自身、釈然としない気持ちのまま今に至っているが、
この映画を観て、まさにその‘釈然としない’想いが表現されているような気がした。

映画の中では、警戒区域の中で死に絶えた動物たちの姿も映し出される。
それに対して、嫌悪感を抱く人もいるのかもしれないが、我々が引き起こした現実から目を逸らしてはならない。
そういった映像を使った勇気を称えたい。
それに、
被災地に行って、知ったり感じたりしていながらも、いろいろな思惑があって、言いたくても言えなかったことを言っちゃてるところがスゴイと思う。
この監督は、本当に素直で正直な人なんだと思う。

ぜひ、たくさんの人に観てもらいたい、
いや、観るべき映画だと思う。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。